2026.10.07
HIFUの効果と期間|いつから実感?何ヶ月持つ?医師が解説
「最近フェイスラインのもたつきが気になるけれど、メスを入れる美容整形には抵抗がある」という方に向けて、切らないリフトアップ治療として人気を集めるHIFU(ハイフ)の効果と持続期間を詳しく解説します。施術を受けてからいつ効果を実感できるのか、その持続性や推奨される施術ペースを事前に把握しておくことで、より効率的で計画的なエイジングケアが可能になります。
HIFU(ハイフ)とは?切らずにリフトアップできる仕組み
HIFU(高密度焦点式超音波)は、超音波のエネルギーを皮膚の内側にある特定の層へピンポイントに照射する治療法です。がん治療用に開発された技術を美容に応用したもので、皮膚の表面を傷つけることなく、たるみの根本原因にアプローチできる点が最大の特徴です。
リフトアップの鍵となるのは、これまでの外科手術でしかアプローチできなかった「SMAS(スメス)筋膜」と呼ばれる皮膚の深層組織です。HIFUはこのSMAS筋膜に熱エネルギーを加え、組織を瞬時に収縮させることで、たるんだ皮膚を内側から強力に引き上げます。さらに熱刺激を受けた組織が傷を修復しようとする過程でコラーゲンやエラスチンの生成が促進され、長期的かつ自然な若返り効果をもたらします。
【時系列で解説】HIFUの効果はいつから実感できる?
HIFUの効果は、施術を受けた直後から数ヶ月にわたって段階的に現れます。その効果の現れ方を時系列に沿って詳しく見ていきましょう。
施術直後:すぐに感じる引き締まり感(熱収縮による効果)
施術直後は、熱エネルギーによるSMAS筋膜の物理的な「熱収縮」が起こります。これにより、施術したその場からフェイスラインがキュッと引き締まるような即時的な変化を実感する方が多くいらっしゃいます。皮膚の表面的なもたつきが引き締まるため、顔全体の印象がすっきりとしたように感じられます。
施術後1〜3ヶ月:効果のピーク(コラーゲン生成によるリフトアップ効果)
施術後1ヶ月から3ヶ月にかけては、HIFUによる美肌効果と引き締め効果が最も強く現れる「ピーク期」です。熱によって一時的にダメージを受けた組織が修復される過程(創傷治癒反応)において、コラーゲンやエラスチンが大量に生成されます。これにより、肌の弾力が増し、顔のたるみがよりしっかりとリフトアップされます。
施術後3ヶ月以降:効果の安定と持続
ピークを過ぎた3ヶ月以降は、新しく生成されたコラーゲンによって引き締まった状態が安定します。急激に元の状態に戻るわけではなく、肌の奥からのハリ感がキープされながら、数ヶ月をかけて緩やかに元の肌質へと移行していきます。
HIFUの効果はいつまで?持続期間と推奨される施術頻度
HIFUの効果を最大限に引き出すためには、施術の持続期間と、次の施術を受ける適切な間隔について理解しておくことが大切です。
効果の持続期間は平均6ヶ月〜1年
HIFUの引き締めおよびリフトアップ効果の持続期間は、個人差や使用する機器、出力レベルによっても異なりますが、一般的には「6ヶ月から1年」程度とされています。照射直後の即時的な効果から、コラーゲン生成による持続的な効果へとバトンタッチされることで、長期間にわたりすっきりとした若々しい印象を保つことができます。
効果を持続させるための推奨施術頻度は3ヶ月〜半年に1回
リフトアップされた状態を途切れさせず、長期的なアンチエイジング効果を維持するためには、3ヶ月から半年に1回のペースで定期的なメンテナンス施術を行うことが推奨されます。これ以上の高頻度、例えば毎月のように照射を繰り返すと、肌組織への過剰な負担となり、炎症や線維化などの予期せぬトラブルを引き起こすリスクがあるため避けるべきです。
HIFUで期待できる5つの美容効果
HIFUは照射する深さ(レイヤー)や部位を調節することで、顔のあらゆるエイジング悩みにマルチに対応することができます。具体的に期待できる5つの効果をご紹介します。
1. フェイスラインのたるみ改善・リフトアップ
SMAS筋膜をターゲットに照射することで、頬の位置が高くなり、下がってしまったフェイスラインを引き上げます。二重あごやもたつきが解消され、シャープなVラインを形成する効果があります。
2. ほうれい線やマリオネットラインの改善
頬の脂肪や皮膚が下垂することで深く見えるほうれい線や、口角から下に伸びるマリオネットラインを目立たなくさせます。脂肪層と筋膜の両方を引き締めることで、顔の影を減らし若々しい印象に変えていきます。
3. 肌のハリ・ツヤ感アップと毛穴の引き締め
皮膚の浅い層(真皮層)に熱を照射する「ハイフシャワー」などの手法を用いることで、肌表面のコラーゲン生成を促します。これにより、肌の小じわが改善し、毛穴が引き締まったハリとツヤのある美肌へと導かれます。
4. 二重あごの引き締め(小顔効果)
脂肪細胞を減らすことに特化した「ウルトラセルQ+リニア(リニアハイフ)」などを顎下に照射することで、脂肪そのものを溶解し排出させます。あご下の余分な厚みがすっきりとし、横顔の美しさが際立ちます。
5. 目元の小じわやたるみの改善
皮膚が非常に薄く、デリケートな目元専用の照射チップ(ソノクイーンなど)を使用することで、目尻の小じわや、まぶたの軽いたるみにもアプローチ可能です。目元の開きが良くなり、生き生きとした目元を取り戻せます。
HIFUの効果が出やすい人・出にくい人の特徴
HIFUは誰にでも同じように劇的な効果が現れるわけではありません。施術を検討するにあたり、ご自身が適しているかを確認しておきましょう。
効果を実感しやすい人の特徴
HIFUの効果を感じやすいのは、30代から50代前半で、皮膚のたるみが初期段階から中等度の方です。また、皮膚に適度な厚みと脂肪層があり、施術後のコラーゲン生成力が十分に維持されている健康的な生活習慣を送っている方は、劇的な引き締まりを実感しやすくなります。
効果を感じにくい・向いていない人の特徴
20代前半の若年層で、もともとたるみがほとんどない場合は大きな変化を感じにくい傾向にあります。一方で、皮膚のたるみが著しく進行している方や、顔の脂肪が極めて少ない方は、HIFUによる引き上げ効果に限界があり、むしろ頬がこけて見えてしまうリスクがあります。このような場合は、フェイスリフトなどの外科的手術や、他の注入治療の方が適していることがあります。
HIFUの効果を最大化し、長持ちさせる4つの秘訣
一度受けたHIFUの効果をできるだけ長く保ち、より高いリフトアップ効果を引き出すための大切な4つのセルフケアと選択基準です。
1. 医療機関で「医療ハイフ」を受ける
エステサロンで行われるハイフとは異なり、医療機関でのみ取り扱える高出力の「医療用HIFU機器」を使用することが最大のポイントです。高い熱エネルギーを正確に照射できるため、効果の強さと持続期間の長さが圧倒的に異なります。万が一の肌トラブルが起きた場合にも、すぐに医師の診察や処置を受けられる体制が整っています。
2. 施術後の保湿と紫外線対策を徹底する
HIFU照射後の肌は、熱ダメージによって水分量が低下し、非常に乾燥しやすくデリケートな状態になっています。乾燥した状態のままでいると、紫外線によるダメージをダイレクトに受け、コラーゲンの修復が妨げられてしまいます。低刺激性の乳液やクリームで入念に保湿し、日焼け止めを毎日常用してください。
3. バランスの取れた食事と十分な睡眠を心がける
施術によって促されるコラーゲンの生成には、身体の内側からの栄養が不可欠です。ビタミンC、ビタミンE、そしてコラーゲンの材料となる良質なタンパク質(大豆、鶏肉、魚など)を積極的に摂取しましょう。また、成長ホルモンが分泌される質の高い睡眠を確保することで、肌の再生プロセスがスムーズに進みます。
4. 他の美容医療との組み合わせを検討する
HIFU単体でも十分な効果が期待できますが、目的に応じて「ヒアルロン酸注入」や「ボトックス注射」、肌細胞を活性化する「ポテンツァ」などを組み合わせることで、多角的なアプローチが可能になります。へこみやすい部位にはヒアルロン酸でボリュームを補い、表情じわにはボトックス、全体のリフトアップにはHIFUを施すことで、より立体的で自然な仕上がりが叶います。
HIFUを受ける前に知っておきたいデメリットとリスク
HIFUは安全性の高い治療ですが、医療行為である以上、一定のリスクや副作用が存在します。納得して施術を受けるためにしっかりと確認してください。
施術中の痛みや熱感
照射時、特に骨に近い部位(あご、おでこなど)では、チクチクとした痛みや、骨の奥にズーンと響くような独特の熱感を伴うことがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、不安な場合は出力を調整してもらったり、クリニックによっては麻酔クリームを使用したりすることが可能です。
ダウンタイム中の症状(赤み、腫れ、むくみ)
施術直後から数日間は、軽度の赤み、ほてり、むくみが生じることがあります。いずれも軽微なものが多く、メイクで容易にカバーできる範囲です。数日から長くても1週間程度で自然に消失します。
まれに起こる副作用(やけど、神経損傷など)
非常に稀ではありますが、マシンの出力設定の誤りや、顔の解剖学的な構造(神経の通り道)を無視した照射が行われた場合、皮膚のやけどや一時的な神経麻痺を引き起こすリスクがあります。これを防ぐためには、解剖学を熟知した専門知識のある医師・医療従事者が在籍するクリニックを選ぶ必要があります。
HIFUを受けられない人の条件
妊娠中や授乳中の方、心臓ペースメーカーを使用している方、施術部位に金属製のインプラントや金の糸を入れている方、重度の皮膚疾患やアトピー性皮膚炎がある方は、安全上の理由からHIFUの施術を受けることができません。事前の問診で必ず申告してください。
失敗しないためのクリニック・機器選びの4つのポイント
満足のいく結果を得るためには、信頼できるクリニック選びが欠かせません。以下の4つの選定基準を参考にしてください。
1. 医師によるカウンセリングが丁寧か
一人ひとりの顔の骨格、皮膚の厚み、たるみの進行具合を医師自らが診察し、適切なアプローチを提案してくれるかどうかが重要です。メリットだけでなく、痛みやリスク、ご自身の適性について包み隠さず丁寧に説明してくれるかを確認しましょう。
2. 症例実績が豊富か
HIFUの照射技術は、施術者の経験値に大きく左右されます。症例写真が豊富にあり、年齢層や悩みに応じたカスタマイズ照射を行っている実績があるクリニックを選ぶことで、照射ムラやトラブルを未然に防ぐことができます。
3. 悩みに合った機器(機種)を提案してくれるか
美容医療用HIFUには、初代機として高い実績を持つ「ウルセラ」や、施術時間が短い「ウルトラセルQ+」、痛みを抑えた「ソノクイーン」「ユーティムスA3」など、様々な特徴を持つ機器があります。特定の1機種を押し付けるのではなく、個々の要望や痛みの許容度に合わせた機器選びをしてくれるクリニックが安心です。
4. 料金体系が明確か
初診料、麻酔代、特定の部位へのオプションショット料金など、後から追加費用が発生しない明確な料金システムになっているかを事前に確認しましょう。長期的なメンテナンスを見据え、2回目以降も継続しやすい適正価格であるかも考慮すべきポイントです。
HIFUの効果と期間に関するよくある質問(Q&A)
施術を前にした方が特に疑問に感じやすい点について、医師の視点から端的にお答えします。
Q1. HIFUは1回でも効果がありますか?
はい、HIFUは1回の施術でも十分なリフトアップ効果と肌の引き締め効果を発揮します。ただし、効果は永久ではないため、より若々しい状態をキープし続けるには、定期的なリピート治療を計画することをおすすめします。
Q2. 施術時間はどのくらい?ダウンタイム中にメイクはできますか?
顔全体の照射時間は約30分から40分程度です。メスや注射を使用しないため皮膚表面に傷がつかず、施術直後からスキンケアやメイクをしてお帰りいただけます。お仕事帰りや予定の合間に気軽に受けられる点も魅力です。
Q3. エステのハイフと医療ハイフは何が違いますか?
最も大きな違いは「照射エネルギーの出力パワー」です。医療ハイフは法律に基づき高出力での照射が許されているため、効果の実感度や持続期間が著しく優れています。また、万が一トラブルが起きた際にその場ですぐに医師の診察や処方を受けられる点も、医療ハイフならではのメリットです。
Q4. 痛みはどのくらいありますか?
痛みの表現としては「静電気でパチパチとされるような感覚」や「歯の奥にじわじわと響くような熱感」と形容されます。従来の機器に比べ、最近の機種は痛みを和らげる設計が進んでいます。痛みに非常に弱い方は、笑気麻酔や表面麻酔を使用することも可能です。
まとめ:HIFUの効果と期間を正しく理解し、信頼できる医師に相談しよう
切らずに効果的なリフトアップとエイジングケアが叶うHIFUは、多忙な日々を送る方にとって非常に理にかなった美容治療です。効果のピークは1〜3ヶ月後、持続期間は6ヶ月から1年が目安となります。周囲に不自然さを感じさせることなく、鏡を見るたびに若々しい自分に自信を取り戻すために、まずは信頼できる医療機関で医師の丁寧なカウンセリングを受けることから始めてみてはいかがでしょうか。
監修医師
院長大河原 萌乃
経歴
- 2018
- 杏林大学医学部卒業
- 2018
- 東京女子医科大学病院にて皮膚科、麻酔科、形成外科などを経験
- 2020
- 某大手美容クリニックに入職しレーザー治療、ボトックス注射、ヒアルロン酸注入、また埋没や目の下のくまとり、糸リフトなどの手術も数多く経験
- 2023
- 某大手美容クリニックのスキン院長を歴任
- 2023
- MATSURIKA CLINIC GINZA(茉莉花クリニック銀座) 入職
所属学会
- 日本美容外科学会、日本抗加齢医学学会、日本レーザー医学会、日本医学脱毛学会
- アラガン施注資格認定医
- ジュビダームビスタ認定医
- ジュビダームビスタボリフトXC認定医
- ジュビダームビスタボリューマXC認定医
- ジュビダームビスタボライトXC認定医
- ウルセラ認定医
- サーマクール認定医